高収入イメージが強く、家事や家計でもドライな行動をとっているように見える外資系金融のエリートたち。実際はどうなのか。2人の外資系金融ママに、ざっくばらんな話を聞かせてもらった。
アクサダイレクト生命 斎藤京子(さいとう・きょうこ) 大学卒業後、日系の大手生命保険会社に入社。結婚をきっかけに20代前半で退職した後、子供の成長に合わせて数社の外資系生保に勤務。2010年から現職。

「これまでに何社か外資系生保に勤めてきましたが、女性同士で『どの商品がお得』とか『あのスーパーが安い』といった話をしたことはありません。みなさん、お金より時間のやりくりに頭を悩ませています」

こう話すのは、アクサダイレクト生命に勤める斎藤京子さんだ。娘を出産した後も勤めを続けた斎藤さんにとって、子育てと仕事の両立こそ最大の問題。その点、外資系企業はやはり有利だという。

「子供を産んで働き続けるとなると、休みの取りやすさ、勤務時間が柔軟に変えられる点など、外資系のほうが制度が整っていると思います。私の友達でも、子育てしながら働いている女性は外資系勤めが多いですね」

ママ友との関係を重視

貴重な時間を少しでも節約するため、ネット銀行に口座をつくって窓口に行く手間を省いたり、ネットスーパーを利用して買い物時間を短縮したりしている。

斎藤さんの場合、娘が幼い頃は実家近くに住み、両親に子育てを手伝ってもらった。また近所で10人ほどのママ友コミュニティをつくり、仕事で遅くなるときは保育園への送迎を代わってもらうなど、協力し合っていた。

娘が小学生になったのをきっかけに、オフィスから近い都心のマンションに引っ越し、職住接近の環境を実現した。新しい住居でも、近所のママ友3、4人で協力し、誰かが残業のときにはお互いに子供を預かり、ご飯を食べさせるなど助け合ってきたという。

「私は実家が自営業で、人の面倒を見るのは当たり前という雰囲気で育ったこともあり、よその子を預かってご飯を食べさせたりするのに抵抗はありませんでしたね」