橋下維新は完全崩壊へ

写真=時事通信フォト

対する野党はどうか。民主党の執行部の顔ぶれは、2011年3月11日の東日本大震災の後始末を大失敗させた面々が並ぶ。大震災の危機対応に失敗して、いま民主党執行部に名前がないのは、菅直人氏ぐらいだ。引き続き野党第一党を獲得することは確実だが、この人たちにもう一度政治を任せたいと考える人はいるのだろうか。共産党の名キャッチコピー「確かな野党」として、しばらくおとなしくしておいてほしい。

維新の党は、悲惨なことになるのは確実な情勢だ。日本の歴史を紐解けば、徳川家康が豊臣家を滅亡させた「大坂冬の陣」「大坂夏の陣」があるが、今回の総選挙は、維新にとっての「大坂冬の陣」となる。むろん、豊臣家とは維新のことだ。橋下徹共同代表が出馬への意欲を隠さない大阪三区をはじめとして、公明党候補への対抗馬を次々と立てていくとしているが、現段階では敗北が決定的だ。橋下氏自身は自分の小選挙区での当選が確実視されていると思っているのかもしれないが、そんなに楽観できる数字ではまったくない。公明党候補と横一線の情勢なのだ。小選挙区で圧勝できない代表が、政党を率いることなどできない。さらに、大阪市長を辞任することで後任の市長に非・維新系が当選すると、大阪都構想は完全にアウトだ。

豊臣家は、「大坂冬の陣」のあとに徳川家康の謀略によって外堀を土で埋められてしまい、大坂城は防御力を失った。今回は橋下氏自らが打って出ることによって、大阪都構想完全崩壊への外堀を埋める形になる。

何の財政効果もなく、かえってお金がかかることがわかったインチキ都構想が頓挫してくれるのは日本国民として喜ばしい限りだが、もしあのヘリクツが東京に「仕事場」を得て、偉そうに喋る機会が増えるとしたら迷惑だ。日本国家の名誉にかけてヘリクツをのさばらすのはよくない。みんなで大阪の公明党を応援しよう。(2014年11月15日脱稿)

(写真=時事通信フォト)
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