テレビを構成する3つの要素の中でシャープが取る位置は
――「テレビ」はどうでしょうか。
【高橋】この世界は、テレビメーカーなどのハードウェア、ケーブルテレビ局などのネットワーク、映画やアニメなどのコンテンツホルダーという3者を捉える必要があります。ハードとコンテンツの両方を扱っている同業他社もありますが、シャープがやるのは、やはりハードウェアだけ。コンテンツを扱うのはちょっと無理だと思っています。ではどうするのか。この3つを結んだバリューチェーンの中で、シャープは、どんなポジションを取るのかを明確にしていくことです。ただ、これ以上はいまの時点ではお話できませんね(笑)。
――今年度から「太陽電池」というカテゴリーを、「エネルギーソリューション」という言い方に変えました。その狙いはなんですか。
【高橋】実は、8月21日に「クラウド蓄電池システム」を自宅に入れたんです(笑)。従来から導入していたソーラーパネルと連動させたのですが、雨が続く日には、夜間電力を購入して、それを昼間使うといったことが自動的にできる。導入した日は休日だったので、ずっとモニターとにらめっこしていましたが、賢く電気を購入して、安く利用している。こうしたことができるようになってきたのです。
すでに、発送電分離を行っている米国市場向けに、最適な電力利用を促すアルゴリズムを開発し、少しずつ事業化をはじめています。ソーラーパネルのビジネスだけでは限界がありますが、エネルギーソリューションというと、意味合いが違ってきます。将来的には大半がソリューションによるビジネスになると考えています。