サプリメントの摂取も、健康への自信につながる
今回のサントリーウエルネスの「シニア層の健康・生活意識調査レポート」。この調査では、一般のシニア層に対してアンケートを実施するのと同時に、同社が発売する「セサミン」のユーザーへも同様のアンケートを行っている※2。
すでに述べたとおり、シニア層へのサプリメント・健康食品への浸透度は高い。「セサミン」ユーザーへの調査からは、そうした人たちがいっそう「体力年齢」「気力年齢」を実年齢よりも若いと感じている、という結果が得られた。
具体的な結果は、以下のグラフに示したとおり。まず、「体力年齢」と実年齢の差について、一般のシニア層が平均4.9歳差だったのに対し、「セサミン」ユーザーは平均6.3歳差。また「気力年齢」については、一般のシニア層が平均8.2歳差だったのに対し、「セサミン」ユーザーは平均9.6歳差。いずれも、より前向きな結果が出ている。年齢層が高くなるにしたがって、その差が拡大している傾向も同様だ。
「ゴマに多く含まれるセサミンというのは、興味深い成分です。試験管の中ではそれほど強い効果を示しませんが、血管から吸収され体の中に入ると強い抗酸化作用を示す物質に変わります」と金沢教授。抗酸化作用と健康増進の関係については、現在も多様な研究が進められているところだ。
加えて金沢教授は、サプリメントの摂取について、「その習慣化が健康増進の実感や自分の体に対する自信につながっていることもある」と解説する。先ほども述べたように、シニア層は若い人以上に自分の体をコントロールする術を身に付けている。「こういうときは、こうしたらいい」「自分には、これが合っている」という知恵や行動が、体力や気力の充実を後押ししているのかもしれない。
繰り返しになるが、今後いっそう深刻化する高齢化社会の当事者は、今の現役世代だ。決して他人事ととらえず、今からできること、将来すべきことを考えておく必要があるだろう。最後に、来年65歳を迎える金沢教授に元気の秘訣を聞くと、「基本的なことだが、日々、前向きな生活を続けることも重要な要素」という答えが返ってきた。「前の大学で定年を迎える前は、引退してゆっくりしようと考えていました。しかし、実際に現役生活を続けてみると、今の忙しい生活が健康の糧になっていると実感します。周囲の同世代を見ていても、元気な人はみんな前向き。仕事に限らず、地域の活動や趣味など、打ち込めることがあるかどうかは、健康維持の大事なポイントとなるに違いありません」。
※2 対象人数:50代~70代の「セサミン」シリーズユーザー男女1万4937名。調査方法:インターネット調査。調査期間:2013年4月9日~4月14日。