「娘は引っ込み思案で人見知り、誰かの後についていくタイプだったんです。それが、学級委員に立候補するくらい積極的になりました。やれば変われるという希望と、やりとげたという自信がついたからでしょう。今も毎朝続けていますよ」
成長期の子供に過度な運動をさせると、骨格形成に支障をきたすことがある。しかしロングブレスなら思い切り呼吸をしてもこうした弊害がなく体幹を鍛えることができる。美木さんが信頼する医師からも、子供にロングブレスを教えることを勧められたという。
「娘が変わって実感したのは、どんな習い事をさせるより、正しい呼吸と姿勢は子供への最高の贈り物になるということです」
同スタジオでは今後キッズレッスンもスタートしていくというが、それに先駆け、呼吸法の基本や美木さんがお嬢さんに教えた体幹トレーニングの初級編をプレジデントfamily読者向けに特別レッスンをしてもらった。
詳細は次ページ以降で紹介するが、最初に子供とロングブレスをする際に、気を付けたいポイントを押さえておこう。
まずは次ページで紹介する2つの呼吸法をしっかりマスターすること。ロングブレスが一番効果的なのは血糖値の低い朝食前だが、慣れさせるためには頻繁に練習したい。夏休み中なら、2分間の呼吸法を朝昼晩最低3セットは行おう。
それができるようになったら、4ページめで紹介するロングブレスを取り入れた体幹トレーニングの初級編各6分間を少しずつ増やしていく。
「今日のレッスンでも感じましたが、子供は大人よりはるかに上達が早いです。続けるうちにすぐ慣れてしまいますから、紹介した体幹トレーニングすべてに慣れてしまったら、負荷をつけた上級編や、別のトレーニングに切り替えていってください」。トレーニングは美木さんのたくさんの著書で紹介されているので、参考にするといいだろう。
体幹がしっかりとすれば、おなか回りに自前のコルセットが生まれ、正しい姿勢が自然にできるようになる。ぶれない体幹を持てば、けがをしにくい体にもなる。子供は会得も早ければ効果も早い。やる気スイッチがオンになり、運動のパフォーマンスや勉強の理解力も深まるはずだ。夏休みももう後半。親子で早速実践して、2学期に備えよう。