金持ち父さんの教えに、「金持ちは資産を手に入れ、中流以下の人たちは負債を手に入れ、それを資産だと思い込む」という言葉があります。

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貧乏父さんの財務諸表

たとえば、持ち家は資産でも投資でもなく、負債です。多くの人にとって家は夢であり、最大の投資であることはたしかですが、しかし、それによって毎月、ローン、固定資産税、保険料、維持費などを払い続けることになります。家にすべてのお金をつぎこんでしまったら、あとは前にもまして一生懸命働くしかなくなってしまいます。

図を見てください。貧乏父さんの財務諸表では、ローンや税金を支払うために生涯を使ってしまうことが目に見えています。しかし、もしここで考え方を変えて、優良な不動産を購入して人に貸したとすれば……。家賃収入によってローンを返済しつつ、そこからキャッシュフローを得て資産を増やし続けることができます。

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金持ち父さんの財務諸表

貧乏父さんの主な収入源は会社からの給料です。給料が上がると税金も上がり、支出も給料と足並みをそろえて増えるのがふつうの人々の暮らし方です。家を買い、車を買い、ブランド品を買う。子どもをいい学校に入れる。だから、結果として永遠に終わることのないラットレースを続けることになります。収入の増加とともに支出がドンドン膨らんでいくプロセスが続いている限り、会社で昇進し給料が上がったとしても、ますます多くの借金を抱えるだけで、家計の不安定さは増すばかりです。

金持ち父さんは、財務諸表のP/L(損益計算書)ではなくて、B/S(貸借対照表)の資産の欄を見ています。収入を増やすのではなくて、資産をどうやって増やしていくか。そこを集中して考えるということです。

私は、このような金持ち父さんの教えを今日にいたるまで実践し、今までに500超の物件と12の油田を購入しました。

ロバート・キヨサキ
ハワイ生まれ。日系4世。NYの大学卒業後海兵隊に入隊。士官、パイロットとしてベトナムに出征。1977年に会社を興し、売り上げ数億ドル以上を達成。85年、国際的なビジネス教育会社を設立する。
(構成=金澤 匠 撮影=若杉憲司)
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