ヒントになったダイビングの経験
1947年、食肉卸店の三男として生まれた山田社長は、少年時代の大半を海や山で過ごした。ツリーハウスに乗馬、サーフィンやダイビングなど、勉強そっちのけで毎日遊び回っていたところ、呆れた母親が勝手に高校へ退学届を提出。強制的に17歳で家業に入ることになった。
その後も仕事の合間を縫って趣味に没頭していたが、1980年代に入ると外食産業が急成長し、顧客からの発注が増加。食肉は24時間かけて冷凍して出荷していたが、工場の冷凍機では大量の注文を捌けなくなってしまった。「もっと早く冷凍する方法はないのか」。そのとき考えついたのが、空気ではなく、液体で凍結させる方法だった。
一般的な冷凍機は、家庭用でもおなじみの空気凍結タイプである。しかし、ダイビングの際に、「同じ温度でも空気より海水のほうが早く体が冷える」と実感していたことから、クーラーボックスに氷点下でも凍らないアルコールとドライアイスを入れ、肉を投入してみた。すると、冷凍機よりもはるかに早く凍り始めたのだと言う。
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