「本土侵攻で米軍100万人が犠牲になる」と言うが…

核使用以外の選択肢としてまず考えられるのは、日本本土侵攻の実施である。

しかし、ドイツで行なわれたものがそうであったように、日本で本土戦がなされていれば、敵味方を問わず膨大な犠牲が生じることになっていただろう。この点について、ヘンリー・スティムソン陸軍長官は、日本本土侵攻における自軍の死傷者を「100万人」と見積もったとした。

これに対して、スティムソンの見積もりは核使用を正当化するための過大な数字だとする、いわゆる「100万人神話」の批判がなされてきた。たしかに100万人は言いすぎかもしれない。だが100万という数字そのものは問題の本質ではないだろう。