自分にとってやったほうがいいことはわかっている。でも、体と気持ちが追いつかず実行できていないことはないだろうか。しかし、「できない理由」を理解すれば、前に進むことができる。

意思決定のほとんどは無意識に行われている

「自分が置かれた現状に満足できていない」
「夢や目標のためにもっと成長したい」

こんなことを頭に浮かべながらも、実行に移せず、焦りを抱えながら生きている方もいるでしょう。

社会人になると、時間はあっという間に過ぎていきます。気づけば1年、また1年がたち、「今のままでもいいや」という考え方を続けていると、結局、何も変わらないまま日々を積み重ねることになりかねません。変わりたくても変われない自分に対して、心の中で焦りやモヤモヤを感じることがあるなら、「自分を変えるサイン」が出ているといえます。

しかし、変わることが必ずしも得策ではない人もいます。もし今、過ごしている日々にとくに不満がなく、そこそこの幸せを感じているのであれば、無理に変わろうとする必要はありません。そもそも日本人は恐怖に対する感受性が強く、変化に対して強い恐怖心を抱きやすい傾向があります。

このため、今の場所に留まろうとする気持ちが強く、変化を望みながらも踏み出せない人が多いのです。すでに居心地が良い「コンフォートゾーン」にいると自覚しているのであれば、そのままの状態で生きていくほうが、無理に変化を追い求めるよりも良い結果を生むこともあるのです。「自分を変えるのが難しい」という人も存在します。こうした人たちに共通しているのは「自分のやり方を捨てられない」という点です。どうしても過去の自分のやり方に固執してしまい、変化を迎えられないというケースは往々にしてあります。

この傾向は、年齢を重ねていくとより顕著に表れます。これまでの経験則から自分の考えや行動が「当たり前」になり、変化に対して抵抗を感じやすくなるのです。

私たちは日々の生活の中で無数の選択をし、行動しています。その数はなんと、1日に3万5000回ともいわれています。

「今日は何を食べようか?」
「どんな服を着ようか?」
「もう寝るか、それとも起きていようか?」

このような小さな意思決定を、私たちは一見、意識的に行っているように感じています。しかし実際には、それらの意思決定のほとんどは、無意識のうちに行われていることがわかっています。無意識とは、自覚することなく頭の中に存在する思考や感情のことを指します。私たちが「これをしよう」と感じたとき、実はその大部分が無意識から導かれていることが多いのです。

無意識による意思決定と有意識による意思決定の割合は、「95:5」といわれています。つまり私たちは無意識に支配されているのです。