結局、お金持ちになれるかどうかの違いは、お金に対する思いの差にある。たまに、女性は好きだけど、女性に対してマメになれない人がいる。そんな人は女性から見向きもされないのだが、お金についても同じこと。いくらお金が好きでも、お金に対してマメになれず放ったらかしでは、お金にモテるわけがない。だからお金持ちは、せっせと財布の中身を整理整頓しているのだ。

また、身の回りのことでは「手放す」「捨てる」「こだわらない」の鉄則を重んじていきたい。よく「家にモノをため込む人ほど貧乏になる」といわれるが、結局は整理整頓ができていないから。どこに何があるのかわからず、後で「ここにあったのに同じモノを買ってきちゃった」となる。それに不要不急のモノを衝動買いして、捨てずにため込んで、余計に整理整頓できない悪循環に陥る。

このタイプの人たちは、収納スペースの広いマンションを好む傾向も強い。しかし、余計なモノをため込まなければ、本来は必要のないスペースのはず。つまり、それだけ住宅コストを余分に引き上げているわけだ。最近では収まり切れなくなった荷物を預けておく貸し倉庫サービスが人気だというが、それこそお金にそっぽを向かれる原因であることがわかっていないのだろう。

残る「こだわらない」という点については、特に奥さんに専業主婦へのこだわりを捨ててほしい。アッパー・ミドルになると「わざわざ働かなくても」と考える奥さんが急に増える。しかし、無税で配偶者控除が受けられる年間103万円のパート収入が10年間続いたら1030万円にもなる。どれだけ家計にプラスに作用するか、誰でもすぐに理解できるはず。専業主婦へのこだわりを捨て、お金を使う人から稼ぐ人へ変わっていただきたい。

(構成=伊藤博之 撮影=小原孝博、飯田安国)
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