サッカー少年が選んだ学園という道

さて、角田は学園の生活、そしてトヨタでの日々を思い出す。

「学園に入学したのは1953年。僕は中学の時、サッカーをやっていて、県立高校から誘われたのですが、学園に行くことにしました。トヨタに入ってサッカー部に入部しようと思ったからです。まだ、サッカーがマイナースポーツだった時代ですけど。僕はフォワードでした。身体は小さかったけれど、足が速かったから、9番、10番が僕のポジションで毎試合1点を目標に10年間やった。

あの頃はまだ食べるものも十分ではなかったから、学園のように給料をくれて勉強できる学校はありがたい話でした。昼間は養成所(学園)で実習して夕方からは定時制の岡崎工業高校(現・岡崎工科高校)へ通いました。高校卒の肩書を取るには並行して定時制に行くしかなかった」