男性上司が女性社員の私服のワンピースを着用

●女性社員の服を勝手に……(サービス業・B社エステティシャン 25歳/女性)

退勤時、ユニフォームから着替えようとした時に私服がなくなっていました。探していると男性上司が私の私服のワンピースを着用して、仁王立ちでダブルピースをしながら、「ねえ見て、どう?」と満面の笑みを浮かべながら言ってきました。

入社して2カ月しか経っておらず、直属の上司でもあったので、ほかの人に相談できる環境でもありませんでした。その後もセクハラ発言が多く、「○○(同僚の従業員)とホテルに行った」などの話を聞かされ、精神的なストレスで退職に至りました。

冗談のつもりだったのでしょうか? 見た瞬間の衝撃の大きさは、想像を絶するものだったでしょう。そんなことをされて笑ってくれる女性がいると思う思考回路がヤバいです。しかも、そのワンピースは破れてしまい、使い物にならなくなったそうです。

ちなみに、これは退職代行の依頼事例ではなく、弊社従業員が前職で経験したことです。その後、彼女は「自分と同じような経験をしている人の力になりたい」という思いで弊社に転職してきてくれました。

ノルマ未達者に四つん這いでトンネルをくぐらせる

●神様へのお祈りが足りないから!(サービス業・Y社宅配営業 26歳/女性)

新規顧客獲得のノルマがきつく、未達分を自腹買取していました。稼ぐために働いているのに自社製品を買うなんてアホらしいと思いましたが、先輩から「買わないの?」と圧をかけられます。また、上司がデスクの間に板を架け渡してトンネルを作り、ノルマ未達の者はここをくぐって帰れと言われ、四つん這いになってくぐらされました。その上司が「新規顧客が増えないのは、お客さんが増えますようにと神様にお祈りしないからだ。こうやって(手を合わせて)やってみろ」と言ってきた時に「もう無理」と思いました。

シティビューのモダンなオフィスでスマートフォンを使用するビジネスマン
写真=iStock.com/uchar
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上司や先輩が圧力をかけて自社商品の購入を強要するような場合は、パワハラに該当する可能性があります。圧力の程度に関しては、「社会通念に照らして相当と言えるかどうか」という観点で判断され、具体的には上司や先輩からの働きかけの回数やその時の態度、手段などを総合的に見て判断されます。上司などから頻繁に「買わないの? なんで?」などと言われたり、この事例のようにノルマ未達の人に屈辱的なことをさせたりする場合は、パワハラと判断されるのではないでしょうか。