垂直統合モデルの限界が見えてきた

現在、トヨタを取り巻く事業環境は、かつて経験したことがないスピードと規模で変化している。これまで、トヨタは自社で自動車の設計・開発・製造・販売を行ってきた。エンジン部品や、車載用電子部品、自動ブレーキなどは、下請け企業の協力を取り付けつつ自前で開発・実用化した。

つい最近まで、自動運転技術などの先端ソフトウェアの開発も、基本的には自社中心に取り組もうとした。その根底には、エンジン車、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、そして電気自動車(EV)の全方位型の戦略を企画し、世界市場での競争に勝ち抜いてきた自負があっただろう。

しかし、ここへきて、世界の自動車業界の変革は日増しに加速している。トヨタにも、このままでは時代に遅れるとの危機感があったとみられる。特に、中国では、EV化とSDV開発が急加速している。中国でのEV、SDV開発に関して、垂直統合型のビジネスモデルよりも水平分業体制を敷く企業が増えた。