長距離ランナーの挫折と大逆転劇

岡山の競技人生はかなり異質だ。箱根駅伝の出場を夢見て、熊本県の鎮西高校から古豪・東京農業大に進学したが、故障中だったこともあり、まずはランニングサークルで競技を継続。ランニングサークルで競技を続け、1年後に陸上部に仮入部できたが、入部条件(7月までに5000mで15分00秒を切ること)をクリアできず、市民ランナーになったのだ。

「本当に悔しかったです。でも、悔やんでも仕方ない。気持ちを切り替えて、東農大の陸上部には負けない、見返してやる、という気持ちになったんです。そのとき思ったのは、自分はチームにいると故障をしてしまう。ひとりで自分のペースでやってみようと決断したんです」

陸上部を去った岡山は自ら考えてトレーニングを組むようになる。参考にしたのが当時、「公務員ランナー」として多くのマラソン大会で大活躍していた川内優輝(38歳)のトレーニングメソッドだった。練習量を思い切って減らすと、不思議なことが起こった。高校・大学時代に壁だった5000m15分をすんなりと切ったのだ。