「優秀な跡取り娘がいるのに甥っ子に継がせる」ことへの素朴な疑問

例えば天皇家に、愛子さまが長女として生まれ、その後もしも長男が生まれていたとしたら、「愛子さまを天皇に」という機運は高まるだろうか。私はそうは思わない。いくら愛子さまが優秀であったとしても、そこは男子による皇位の継承が認められるだろう。

なのに今、これほど愛子さま待望論が盛り上がっているのは、「なぜ天皇家にお子さまがいらっしゃるのに、甥っ子に皇位を継がせなければならないのだろう」という素朴な庶民の感覚による疑問から生まれているのではないか。皇位を卑近な例で考えるのも恐縮であるが、自分の家に優秀な跡取りの娘がいるのに、わざわざ甥っ子に家業を継いでほしいと考えるだろうか。多くの国民は、娘に継がせようと考えるのではないか。