メジャーリーグ実況はなぜ英語学習に最適なのか

今季のメジャーリーグでは、ドジャースの大谷翔平選手が、2シーズンぶりに二刀流へ復帰。2024年、50本塁打、50盗塁という前人未到の記録を打ち立てた大谷選手が、今季どのような活躍を見せてくれるのか期待が高まっています。

かつてはテレビの衛星中継が頼りでしたが、今では日本からでも米スポーツ専門局ESPNやMLB(メジャーリーグベースボール)公式動画を視聴できます。現地アナウンサーの実況で観戦すれば、メジャーならではの雰囲気を味わえるだけでなく、実践的な英語学習にもなります。

メジャーリーグのスタジアム
写真=iStock.com/Joe Hendrickson
※写真はイメージです

ホームランの場面を想像してみてください。投手が投球動作を開始してから、打者がダイヤモンドを一周して得点が入るまでの30秒程度のシーンです。

【解説】I believe he's going to challenge him with a fastball.
ここは絶対速球で勝負してきますよ。
【実況】Shohei drives that. It's well struck, tracking to the wall…Gone!
翔平が打ち上げた。当たりはいい、フェンスに向かっている……いった!
【解説】Incredible! Big challenge with a fastball. Not a good idea.
信じられません! 速球で果敢に挑むも、得策ではありませんでした。

この約30秒にインパクトのあるフレーズがいくつも詰め込まれています。プレーの映像と結びついているので言葉は耳に残りやすく、正確な意味を知らなくても何を言っているのかはだいたい予想できるでしょう。

野球は試合終了までだいたい2~3時間はかかりますが、試合後のダイジェスト版であれば、エキサイティングな場面だけが切り抜かれており、好きなシーンを効率よく何度も視聴できます。ダイジェスト版はユーチューブのMLB公式チャンネルやMLB公式アプリなどで視聴できます。野球や大谷選手の活躍に興味がある人なら、MLBは「英語で素材を楽しむ」入り口として最適の教材になると思います。

素敵な言い回しに出合っても、場面が変わりストーリーが進むと、記憶に残りにくいものです。気に入ったシーンは繰り返し見て、聴いて、英語字幕やスクリプトで何と言っているのかを確認し、自分でも何度も口に出して言ってみる。「身に染み入るまでの反復」でこそ使いこなせるようになるのです。

私は大谷選手がホームランを打ったら50回はリピートして見ます。お気に入りの題材は何十回見ても苦にならないものです。好きな映画『アナと雪の女王』のDVDはこれまで104回見ているので、完璧にセリフを再現できます。好きな素材を何度も見ることは英語上達の秘訣だと本当に実感します。