誰でも知っている「英話の型」を使おう
学校で3年以上も勉強したのに、なかなか英語が話せない。単語や文法の知識はあるはずなのに、会話になるとパッと言葉が出てこない。日本人からよく聞く悩みです。英語で仕事をするのなら本格的に学び直すのもいいけれど、海外旅行のためにそこまでやる人はいないでしょう。「今ある知識をうまく使って、もっと気軽に話せたら」と考えたことはありませんか。
じつは、皆さんは今の知識で十分に会話ができるはずです。私はこれまで1万人以上の日本人に英語を教えてきましたが、多くの人が実践で話せない理由は「しゃべり出しの型を知らない」からだと考えています。英語には英語らしい「言い出しフレーズ」の万能フレーズがあって、これを覚えれば会話のリズムが格段によくなります。
まずは「こう言えば、こう返ってくる」「こう言われたら、こうリアクションすればいい」というパターンを覚えてみましょう。それだけで、海外旅行の英会話はスムーズになるはずです。
また、日本人がやりがちなのが、日本語の直訳です。言いたいことをまず日本語で考え、それを英語に置き換える。それでも通じることは多いのですが、ネイティブにはつっけんどんに聞こえたり、心がこもっていないように感じられたりすることもあります。
さらに、直訳のせいで思ったより強い口調になってしまい、意図せず横柄な印象を与えることもある。あなたに他意はないとわかっていても、それがゆえにぎこちないやり取りになってしまうこともあります。こなれた言い回しを知るだけで、相手の反応は大きく変わるはずです。
たとえば、“Can I~?”と“Could you~?”という言い出しがあります。“Can I~?”は「~してもいいですか」と自分の行動の許可を求める表現。“Could you~?”は、「~してもらえますか」と相手に何かを頼むときのていねいな言い方です。
レストランで「ビールをもらえますか」と言うとき、“Can I have a beer?”のほうが“Give me a beer.”よりスマートに聞こえます。同じように、注文を確認するときも、“Could you check?(確かめてもらえますか?)”と言うとていねいな印象です。
また、日本人がつい多用するのが“Please?”のフレーズです。「おすすめのレストランを教えてください」と言いたいとき、つい“Please teach me~”と直訳しがちですが、“teach”は技能や知識を教えるときに使う言葉です。店の情報を尋ねるなら“Do you know any good restaurants around here?”と言いたいです。“Do you~?”という、疑問文の基本で十分に対応できるどころか、より自然に聞こえます。
もうひとつ、覚えておきたいのが“It's~”で始める表現です。“Nice to meet you.(はじめまして)”は誰でも知っている表現ですが、じつは“It's nice to meet you.”の省略形です。つまり、“It's~”を使って感情や感想を表現できるわけです。
たとえば、レストランで食事をしていてウェイターが「料理はいかがですか?」と声をかけてきたら、“Good”や“Delicious”より、“It's nice to try local dishes.(地元の料理を試せてうれしいです)”と言うほうが、よりフレンドリーな会話になるでしょう。
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