「すべての選択肢」の比較検討は現実的にできない
さて、秘書問題の社長は、もっとも優秀な秘書を採用するために、どのような基準で候補者を選べばよいのでしょうか? この問いに答えるために、数学的なアプローチを取り入れてみます。まず、人が何かを選ぶときにはどんな方法を取っているでしょうか。
戦略1:すべての選択肢を検討したうえで選ぶ。
戦略2:最初に合格の基準を決めて、その基準を満たす候補が現れた時点で採用する。
戦略3:いくつかの選択肢を見て「目利き力」をつけてから選ぶ。
戦略2:最初に合格の基準を決めて、その基準を満たす候補が現れた時点で採用する。
戦略3:いくつかの選択肢を見て「目利き力」をつけてから選ぶ。
もっとも理想的なのが戦略1だということは、誰の目にも明らかでしょう。すべての選択肢について十分な情報が与えられていて、比較しながら選べる場合は、戦略1が使えます。例えば、レストランで料理を注文するときは、メニュー表を見れば注文できる料理の種類や内容がわかります。客は、それを見て比較検討しながら選択すればいいわけです。しかし、人生においては、すべての選択肢を十分に検討できる状況は少ないものです。ですので、戦略1は理想的ではあるけれども、実際に使えるケースは限られています。
「目利き力」を養うことが重要
戦略2は、婚活をイメージするとわかりやすいと思います。例えば、相手の男性に対して「年齢35歳以下、年収500万以上、上場企業勤務または公務員」といった“合格基準”を設定し、その基準を満たす相手が現れた時点で結婚を決めます(もちろん、相手も自分を気に入ってくれて初めて結婚が成立するわけですが……)。
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