日本人は死ぬ前が一番金持ち
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、世代別で日本人の貯蓄額が一番高いのが70代で、平均貯蓄額は3000万円以上が18.9%にも上ります。つまり死ぬ直前こそが一番貯蓄が多いそうです。これほど将来が不安だからという心理を的確に表した数字は他にないでしょう。多くの高齢者が死ぬまで生涯貯め続ける強迫観念に襲われています。
2020年に出版され今もロングセラーの書籍に『Die With Zero』(ダイヤモンド社)があります。要は「ゼロで死ね」という意味です。
現実的には難しくても、老後は好き勝手に生きたいというのは誰もが思う本音です。
でもそんなことをしなくてもライフスタイルを変えるだけで年金だけでも十分暮らしていけます。これからも、社会保障制度の維持のために、政府は年金の支給額をますます減らしていくでしょう。
新NISAもタワマンも必要ない
残念ながら都心のマンションどころか首都圏のマンションでも平均価格が1億円に迫っています。1億円に到達するのも時間の問題でしょう。
ただ少し視点を変えて田舎に拠点を移せば、家と畑と山が数百万円で買えてしまいます。ならば、結末はバブルが弾けて大金を溶かしてしまう新NISAに投資するより、「トカイナカ」に拠点を構えたほうが、投資として考えてもはるかに効率的なのはいうまでもありません。
現代の情報社会は、とてつもなく「つまらない」社会です。創意工夫の余地がないし、会社では皆、駒のような役割しか与えられません。今流行りの仕事といえば、ネット関連ばかり。それも道具のように働き続ける仕事です。そういう仕事ばかりになって、仕事が面白くなくなってきている。でも、農業ビジネスは金儲けの手段としてやらなければ、そんなしがらみとは無縁です。
若者世代なら、都会と田舎の間にある所沢市や入間市のような「トカイナカ」ではなく、完全な田舎暮らしにチャレンジしてもいいのではないでしょうか。自治体が移住者のために助成金を支給してくれるところもある。一定期間住むことを条件に無償で住宅を提供してくれるところもあります。
移住をして生活費を下げることで起業するビジネスパーソンも少なくない。彼らは「自給自足」に飽き足らず、起業が軌道に乗るまで地元の企業で働いて生活費を稼いでいます。
日本人総奴隷化計画への最適解は「トカイナカ」生活と太陽光パネルによる自家発電。それにより、私たちは、一度きりの老後生活を豊かに暮らすことができるのです。
奴隷生活から解放され、金のために人生をブルシット・ジョブで無駄に送ることから解放されるのです。これが世に知らしめたかった「一人社会実験」に対する答えです。