インプットだけでなく、アウトプットをしているか
セミナーや勉強会に参加した後、上司から感想を聞かれ、「あー、よかったです」で終わってしまう人がいます。何がよかったのか、自分の仕事や業界でならどう生かせるのかを考えなければ、せっかく学んだことが無駄になってしまいます。そうならないためにも、ビジネスパーソンの場合は、学びや気づきをアウトプットに結びつけるような行動や習慣が必要になってきます。
「稼ぐ人」はその辺の意識が高いようです。これは健康飲料会社のアサヒ緑健・古賀良太社長から聞いた話ですが、アサヒ緑健が青汁を市場に流通させるにあたり、飲料メーカーである伊藤園の社長に知恵を借りにいったそうです。
伊藤園がお茶を流通させたときには、大手メーカーを巻き込んで市場拡大を狙ったという話を聞いて、古賀社長はそれを青汁市場で実践しました。つまり、他の健康飲料メーカーにも市場参入を呼びかけたのです。異業種の事例を自分のビジネスに置き換えて、即行動に移すところに、行動力だけでなくアウトプット力の高さがうかがえます。
私たちが日頃から実践できるアウトプットとしては、学んだことを人に伝えてみるのも1つです。セミナーや勉強会に参加したら、3日以内に人に伝えるようにします。なぜ3日か。ある調査結果によると、人は3日経つと内容の82%を忘れてしまうといいます。
何より、人に伝えることで、自分の考えを整理し、知識を体系化することができます。人に教えることが一番の勉強といいますが、これはアウトプットによる知識の体系化を別の言い方で表現したものといえるでしょう。
ほかにもブログに書く、ノートにまとめるといった方法も有効です。体系化により抜けが確認できるだけでなく、一段高い目線の獲得につながります。それにより、インプットの質も高まり、より深い学びを得ることができるでしょう。