食料廃棄を出さないようにするには、廃棄を記録すること。食品を捨てるたびに記録することを1カ月も続ければ、傾向が見えてきてムダなものを買わないで済むようになります。

それから食費の節約というと、「お父さんは昼食代を削られて、毎日牛丼ばかり」となってしまうご家庭も多いのですが、私はこういう節約には賛成ではありません。なぜなら働く人にとって、昼食は決してムダなものではないからです。もちろんお父さんには安くて栄養バランスのいいランチが食べられるお店を探してもらい、いままで1000円かかっていた昼食代を700円にする、くらいのことをしてもらってもいいでしょう。しかし500円を300円に下げるようなことはしなくていい。健康で長く働いてもらったほうが、長い目で見れば節約になるはずです。

嗜好品:「断捨離」より、まずは購入時の選択眼を養う

節約効果が大きいのは、実は日用品や食料品以外の分野です。洋服や雑貨、家電製品、家具など、生活必需品以外のもの全般と思ってください。先ほどの「食料廃棄率30%」が、この分野にも当てはまります。食品のように腐らないので目に見えないだけで、私たちはムダなものを買っていることが多いのです。

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買う前に理由を紙に書き出す

何かほしいものを買うとき、自分に言い訳をしていることがありませんか? たとえば「これは自分へのご褒美」「たまにはこれくらいの気晴らしもいい」など。言い訳するということは、つまり本当は必要ではないということです。買ったはいいけれど着ていない洋服や、あれば便利と思ったけれど結局あまり使っていない電化製品はありませんか? ムダな買い物を減らすことは、買い物のたびにスーパーのチラシをチェックして50円、100円安い品物を買うより、よほど効果が大きいのです。