米国国債は高金利だから円高に転んでも、損をする可能性は小さい
これを「円高耐性力」と呼び、はじめに投資した148万円が確保できる為替レート:例えば、10年後でいうと100.94円/ドルを「損益分岐点為替レート」と呼ぶ。
すなわち、米国国債が高金利である以上、外貨投資の面では、悪い方=円高に転んでも、損をする可能性は小さいということだ。
もし、満期の時点に円高で利益が出ないときは満期がさらに先の他の米国国債につなぐ(現在の国債をドルベースで売却して円転せず、売却で得たドル資金で他の国債を購入する、円ベースでみると売却したことにならない)ことにより、次の円安の機会を待つことになる。時間がたてばたつほど、円高耐性力は増すので利益が出るチャンスは多くなる。
満期時に円安だった場合は、どうやって利益を確定するか
一方、満期時に円安になった場合はどうだろうか?
先ほど6.4年で満期となる米国国債を例にとったので、6.4年後に円安になった場合の利回りと比較してみよう。
これは利益が出るので税引き後価格で比較している。米国国債の場合、利益の20.315%の税金がとられる。
図表5をご覧いただきたい。
購入時為替レートが148円/ドルで、148万円を投資すると、6.4年後の満期時に、
155円/ドルになると投資元本の1.27倍 税引き後利益39.8万円(27%)
160円/ドルになると投資元本の1.30倍 税引き後利益44.9万円(30%)
170円/ドルになると投資元本の1.37倍 税引き後利益55.1万円(37%)
となる。