低価格を実現する「3つの運営方法」
①スタイリストがお客様を掛け持ちする
「3000円」の美容室の運営は、端的に言うと“数をこなす”ことで売り上げを出しています。
多くの低価格帯では、一対一の応対ではなく、分業することで作業効率を上げて現場を回しています。スタイリスト(カットを担当する人)の予約枠を同時刻に2人受け付ける形で、お客様の掛け持ちをしています。
皆様も美容室で、「シャンプーは別のスタッフ」といった場面を経験されているかと思います。このようにアシスタント(見習い)や手が空いたスタッフが代わることで、シャンプー&ブローをしている間に2人目のカットをして効率化を図っています。
②お客様一人当たりの時間の配分が違う
低価格帯の美容室は“数をこなす”ために、予約段階でお客様一人当たりの時間の配分が短く設定されていることも多いです。
例えばカットの場合、高価格帯が「カットは1時間」と設定しているところ、低価格帯は「40分で終える」「カット&カラーは2時間を1時間30分で終える」といった具合です。
③カルテを書かない
多くの美容師には、お客様の施術内容をカルテに書き記しておく習慣があります。次回来店時に「前回の履歴」を活かすための作業ですが、低価格帯の場合、記入しない店が多いのです。
なぜなら、手間がかかるからです。
薬剤の配合や気になる点に至るまで、一日に担当したお客様全員のデータをカルテに記入するには、それなりの時間と労力を要します。
しかし、お客様全員のカルテを書き記しても、全員が「2回目の来店」をするわけではありません。
すると、その手間は「無駄になった」とも考えられるため、時短や労力を減らすことに比重を置いて「カルテを書かない」という選択をとっているのです。