紙おむつを使い切り、「お別れ」を決意

女性は携帯電話を解約させられていた。電気が止まれば外部とつながる唯一の手段であるWi-Fiが作動しなくなる。また、赤ちゃんの沐浴もできない。女性は旅費を取り崩して電気代を支払った。

この日を境に女性は熊本へ連れていくことを諦める方向へと心が傾いていく。そして、手元にあった64枚の紙おむつを使い切ったそのときが、赤ちゃんとの生活のお終いの日だと思い定める。女性は1日でも長く一緒にいられるよう、紙おむつが汚れないように工夫した。ついに10日め、紙おむつを使い切った。