地方に目を向けると、自分を買ってくれることも

地方活性化に貢献したいという人には、地方に特化した副業のサイトもあります。たとえば「Skill Shift」や「イマクリエ」といったプラットフォームには、地方企業や地方自治体の副業案件が多数紹介されています。

地方は人手不足に悩んでおり、特に専門人材の募集に苦慮しています。東京でバリバリ働いている人の力をスポットでも借りたいと考えているわけです。しかも、現在はリモートワークで都市部にいながら地方の仕事ができる環境も整っています。

たとえば、地域の名産品を商品化したいと考える自治体が、マーケティングや商品開発ができる人材を求めていたりします。検索すれば、故郷の自治体の案件を見つけることも可能でしょう。

沖縄料理
写真=iStock.com/petesphotography
※写真はイメージです

私の知り合いの一人も、出身地の自治体でコンサルティングを行ない、今は町おこし専門の商品開発コンサルタントとして活躍しています。

住み慣れた場所では、自分にたいした価値がないと思っても、地方に目を向けるなど、場所を変えることで自分を買ってくれるところが見つかることもあります。

副業のきっかけが見つからないという人は、まずはこういったプラットフォームに登録してみることをおすすめします。

起業でも会社員でも「本当にやりたいこと」を再点検する

私が週末起業の勉強会などで、参加者に「何をしようと考えていますか?」と聞くと、「決まっていません」「特にやりたいことがないんです」などと答える人が結構います。

じつは、起業をはじめない人が挙げるはじめない理由の第一位が「起業のネタがない」という問題です。

当然ですが、やりたいことがないと、ずっと会社に残るしかなくなります。

50歳からの10年間は、やりたいことを再点検する時間です。起業するにせよ、会社に残るにせよ、です。

週末起業を目指す人たちに向け、私は「三つの輪」を書いて説明することがよくあります。三つの輪は、「好きなこと」「できること」「時流に沿っていること(お客さんがいること)」を表します。

この三つを満たすものが起業のネタとなり得ます。

特に若い人には、好きなことをやりましょう、とお話ししています。趣味や特技などをビジネスにできたら楽しい人生です。

ただ、50代くらいの人には「好きなことはいったん忘れてください」とお伝えしています。50代にもなれば、すでにできることはいっぱい持っています。しかも、できること=好きなことといえます。

できること+時流に沿っていることで勝負するのが50歳からの戦略です。