資産を増やすにはどうすればいいのか。個人投資家のろくすけさんは「私は個別株投資を行っている。インデックスファンドのつみたて投資では、幸福になれる機会をみすみす逃してしまうからだ」という――。(第2回)

※本稿は、ろくすけ『大暴落の夜に長期投資家が考えていること』(星海社新書)の一部を再編集したものです。

NISAと書かれた木製ブロック
写真=iStock.com/Yusuke Ide
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なぜ私は「インデックス→個別株」に変えたのか

新NISAで投資元年となった2024年、大きな支持を集めているオルカン、S&P500のインデックスファンド。二十数年前に私が株式投資を始めた際に大いにお世話になったのもインデックスファンドでした。

現在、私のポートフォリオではインデックスファンドの保有はゼロとなっていますが、インデックスから個別株に転身した私がインデックスファンドをどう見ているかを述べたいと思います。

既にご説明のとおり、私の投資のスタートはインデックスファンドのつみたて投資であり、毎月コツコツと給料の中から定額を買い増しするスタイルでした。このスタイルを淡々と続けることで、私は数千万円まで資産を増やすことに成功したわけですが、その最も大きな要因は、株価を意識しなかったからだと今は考えております。つまり、ミスター・マーケットとの関わりを持とうとしなかったからだということですね。

株価の変動に合わせていちいち行動をコロコロと変えていたら、私のインデックスファンドのつみたて投資での成功はなかったことでしょう。私も株価に一切注意を向けず機械的に買い続ける仕組みとしてのこの手法の素晴らしさはよく認識しているつもりです。

しかし、そんな認識を持ってはいるものの、インデックスファンドのつみたて投資に関しては、あえて強めの表現を使うとすればある種の「降伏」であると今は考えています。それは二つの意味での「降伏」です。