「楽で便利で信用できる」三拍子の彼

危険を回避し、婚活パーティーの要領も得た5回目の会場で、バブ子さんは現在の彼と出会います。

彼は9歳年上で、一流メーカーに勤務するサラリーマン。

「そんなにときめいたわけでもないんですが、話すとなんとなく楽しくて」

カップル成立後の初めての食事後、初キス。

それから二人で暮らすようになるまで、ひと月かからなかったそうです。大人のカップルに、もどかしい恋の駆け引きなど無用なのでしょう。

「彼といると、すっごく楽。顔なんてそんな良くないですよ。でも彼、DIYが趣味で何でも作ってくれる。私の職場をリノベする時も業者とのやりとりを全部引き受けてくれて……とっても役に立つの」

彼は資産運用も趣味らしく賃貸用マンションをいくつか所有していて、その転売も成功しているというからなかなかのもの。前夫や前恋人とお金で苦労したバブ子さんにとって「楽で便利で信用できる」三拍子の彼は、何者にも代えがたいパートナーみたいです。

彼女がコロナにかかったり乳がんの手術をうけた時も、支えになってくれたのは「彼」だったと言います。全くのひとりぼっちよりは、やはりパートナーがいるほうが心強いものです。バブ子さんは病にかかったことで彼に大きな感謝の気持ちを抱き、二人の絆はよりいっそう深まったと言います。

男の手に赤いハートを与える女性
写真=iStock.com/AndreyPopov
※写真はイメージです

「イケメン好きに良いこと無し」の鉄則

暮らし始めて、もう10年近く。彼からは「籍を入れるか」みたいな話も出るけど、「『え~』とか言ってはぐらかして(笑)」。

「大恋愛して結婚して気持ちが冷めきって離婚した経験をすれば、『恋愛』『結婚』って何だろう?ってなりますよね」

それより居心地の良い相手との同居で充分だ、と。

「昔は愛されていることをすごく望んでいた気がします。そのために恋人時代はおシャレして、結婚してからは家事も頑張って……。でも、それが上手くいかなかった。何かを間違えていたんだと思います」

これがバブ子さんの現在地です。

イケメンに「愛されたい」と願ったけれど、ケチで縛るような男に愛されたいと思ったのか? あたし、馬鹿! ってところでしょうか。それよりも自分でお金を稼いで、居心地の良いパートナーと暮らしている今のほうがよっぽど楽で居心地いいとバブ子さんは気づいています。

「イケメン好きに良いこと無し」

私はイケメン好きの女性に会うたびに助言してきました。イケメンは、最終的には女に許してもらえると、人生舐め切っているからです。女に甘え、女を見下しているのが、見え見え。

この話をバブ子さんにすると、大きく頷いてくれました。

「愛されたい」

この呪縛から抜け出さなければ、本当の幸せはつかめないのです。

(終わり)

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