AI時代を活かした英語独学法とは何か。『脳を活かす英会話 スタンフォード博士が教える超速英語学習法』(朝日新書)を上梓した星友啓さんは「英会話レッスンに必須なアウトプットの環境づくりは、生成AIが最適。スマホとChatGPTさえあれば、自分に合った英会話が独学しかも無料で可能になる」という――。
チャットGPTモバイルアプリ
写真=iStock.com/Kenneth Cheung
※写真はイメージです

今すぐダウンロードするべき無料の“英会話講師”

対面での英会話アウトプットがベストなのはわかっているが、時間もお金もかかりがち。もっと手っ取り早く、しかも安く、アウトプットの機会を作れないものか?

本書(『脳を活かす英会話』)でここまで紹介してきたキラーフレーズだって、実際にいろいろ試してみたい。リアルなアウトプット現場に行く前に、リラックスした状態で練習できないものか? しかも明日英会話カフェに行くので今すぐやりたい……。

そんなお悩みがあったとして、10年前なら残念ながら、「申し訳ありませんが、そんな方法はありません」と、少しイラつきながら答えなくてはいけなかったと思うのですが、ここ数年でガラッと様相が変わってきています。

そうです、生成AIです。

ChatGPTなどの登場で、これまで簡単にはできなかったことがだいぶ簡単にしかも無料でできるようになりましたが、英会話もその一つ。

スマホと生成AIさえあれば、自分に合った英会話が独学しかも無料で可能になります。さらに、どんなところが良かったか、どこを改善したらいいかなどというフィードバックまでしてくれます。

百聞は一見にしかず。まずはさっそく試してみましょう。

無料ですから、ためらう必要はありません。

会話練習の必勝プロンプトの基本

まず、スマホの準備から。次の3ステップです。

①ChatGPTのアプリをダウンロード
②マイクマークを押して「こんにちは」と話してみよう
③認識されたことを確認

さあ、準備ができました。さっそく新しいチャットを開いて、以下のように日本語で伝えてみましょう。

「私は英会話の初心者です。今日はあなたと英会話の練習をさせてください。まず初めは、英語で挨拶しますのでその後、自然に会話を続けてください。会話を終えたいときは私のほうから『終わり!』と言いますね」

私が実際に実験してみた英会話のプロンプトは以下のようになります。ChatGPTの返答からご覧ください。

「もちろん、了解しました。それでは始めましょう。こんにちは! How are you today?」

「I’m fine, thank you.」

「Great to hear! What have you been up to today?」

「I have been working long today and I’m tired, so I would like to go home soon.」

「I can understand that. Do you have any plans for when you get home, or will you just relax?」

「I will just relax, what about you?」

「I don’t have plans like that. I’m here to chat with you and help however I can. What do you like to do when you relax at home?」

「終わり」

「わかりました。お疲れ様でした!」

このように、会話内容を実際に文字で見ることができるので、聞き取りにくかったところなどを復習するのにとても便利です。