名言その2
【友と敵がいなければならない。友は忠言を、敵は警告を与えてくれる】
ソクラテス(古代ギリシャの哲学者/紀元前470頃~紀元前399年)
たとえば職場の顔ぶれを思い浮かべてみると、大ざっぱに「友」と「敵」に分けることができるのではないでしょうか。いや、露骨に対立している必要はありません。表面上は仲良くしていても、言葉の端々にトゲを感じたり態度や表情でこちらを不安にさせたりする人はいます。
人間は至らないところだらけ。あなたのことを本当に考えてくれている「友」は、時に「ここは直したほうがいい」という“忠言”を与えてくれます。いっぽうで、微妙な関係にある「敵」は、親切にアドバイスしてくれたりはしません。しかし、ちょっとしたイヤミや不機嫌な態度を通して、「あなたは間違っている」という“警告”を与えてくれます。
何に対する警告なのか、よくわからない場合もあるでしょう。ただ、苦手意識を持っている「敵」からの不愉快な言動や態度は、自分に大切なことを教えてくれていると考えると、ショックが和らぎます。「今日も不愉快でいてくれるからこそ勉強になります」と感謝の気持ちを抱いてもかまいません。
名言その3
【「垣根」は相手が作っているのではなく、自分が作っている】
アリストテレス(古代ギリシャの哲学者/前384~前322年)
職場でもプライベートでも、「この人はどうも苦手」と感じる人はいます。話しかけづらかったり、勇気を振り絞って話してみてもギクシャクしてしまったり……。そうしたことが続くと、相手が自分に対してマイナスの感情を抱いている気がしてきて、ますます苦手意識がふくらみます。
それはまさに、自分で「垣根」を高くしている行為。どこか遠慮がちに話しかけていたら、相手だってギクシャクした受け答えになってしまいます。自分の領域に踏み込まれるのが怖くて、分厚い「垣根」を築き続けているケースも少なくありません。「あの人はどうして……」と相手に原因を求めるのをいったんやめて、自分の「垣根」を取り払ってみましょう。
それでも「苦手意識」がなくならない場合もあります。すべての人と仲良く接することはできません。相手ごとにちょうどいい距離感で、誰とでもなるべくフラットな気持ちで付き合うことも、目障りな「垣根」を意識しない人付き合いの秘訣です。