虐待などのトラブルを起こしかねない「共感性の欠如」
まず子どもへの共感性の欠如を挙げたい。この共感性は、親が子どもの立場に立っていろんなことを感じたり考えたりすることができる、子どもの気持ちを理解できる、ということである。筆者がこれまでかかわったケースなどを振り返ると、思っていた以上にこの共感性が乏しい親が多い。
一般的に、われわれは子どもが生まれたら自然に子どもへの愛情が湧き出てくる、子どもとかかわっていく中で子どもも親の気持ちを理解していくようになり、互いの関係が親密になっていく、と言われる。しかし、妊娠や出産はしたものの、皆目愛情が湧かず、生まれてきた赤ちゃんは物体、しかも生ゴミでしかないという捉え方しかできない人も実際にはいる。
そんな親を冷血な人間、残虐な人格の持ち主などと批判するのは簡単であるが、よくよく見ていくと、情の問題というよりもそこに認知のあり方の問題が横たわっていることに意外と気がついていないことがある。
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