「毎日1本」が逆に健康にマイナスに働く可能性

〈乳酸菌飲料〉

小さなプラ容器に入った乳酸菌飲料を毎日飲むのを習慣にしている人も多いかと思います。でも、この小さな1本(65ml)に角砂糖約4個分もの糖が含まれているのです。きっと、びっくりする人も少なくないでしょう。

もちろん、乳酸菌が腸に対して多くの健康効果をもたらすことは間違いありません。腸内細菌のバランスをよくすることが、さまざまな病気の予防や治療に役立つことも明らかになっています。

ただ、残念ながら「多くの糖を使って、甘くつくられてしまっている」以上、脂肪肝や糖尿病、肥満の人にとっては、逆に健康にマイナスに働いてしまう可能性大なのです。

ですから、腸へのメリットだけでなく、肝臓や糖尿病へのデメリットをよく考えて摂取するようにすべき。そのデメリットに目を向けないまま、「毎日1本」を習慣づけてしまうのは、私は危険だと思います。

カフェイン×糖で血糖値上昇

〈甘い缶コーヒー〉

コーヒーや紅茶は「無糖」であればまったく問題ないのですが、最近はかなりの糖分を加えて甘くしたものが数多く出回っています。

よく見るサイズの缶コーヒー(185g)を見ると、マイルドな甘さの加糖タイプは角砂糖約4個分、微糖タイプは角砂糖約2個分の糖が含まれています。また、ゴクゴクッと飲めるタイプの500mlペットボトルの加糖カフェオレ飲料には、角砂糖約15個分もの糖が含まれています。

しかも、コーヒーや紅茶などのカフェイン飲料の場合、「カフェインに糖がプラスされると、より血糖値が上がりやすくなってしまう」という特徴があることも分かっています。

コーヒーや紅茶はかなり習慣的に飲むケースが多いので、健康を大事に思うなら無糖で飲むことをおすすめします。とりわけ、脂肪肝や糖尿病がある人、肥満の人は、砂糖なしで飲むのを徹底して習慣づけるほうがいいでしょう。

〈エナジードリンク〉

仕事や作業で疲れたとき、「疲れを取りたい」「元気を取り戻したい」とエナジードリンクを利用する人も少なくないと思います。ただ、じつは小さい瓶に入った人気のエナジードリンク(100ml)にも角砂糖約6個分の糖が含まれているのです。

エナジードリンクを手に取る男性
写真=iStock.com/SolStock
※写真はイメージです

また、エナジードリンクにはたいていカフェインが含まれているので、そこに糖が加わることで血糖値が上がりやすくなってしまいます。

だから、脂肪肝や糖尿病、肥満があるにもかかわらず、毎日エナジードリンクを飲みながら仕事をがんばっているような人は、“疲れを取りたい”と思ってやっている習慣が、逆に自分の健康にとってマイナスに働いていたということになる可能性大です。

心当たりがある人は、エナジードリンクに頼ることなく疲労回復をする手段を考えたほうがいいでしょう。