苦労しているのに、機嫌がいい人たち

トヨタの最先端現場と言えばこれまで見てきたように自動運転、無人運転、水素、ロボット、AGVによる自動搬送、試作車、試験車の開発が該当する。いずれも最新の技術、メディアには出していない技術を使う現場のことだ。

……そう私は思いこんでいた。普通、そうだろう。最先端現場と言えばまだ実現していない最新の技術を使った現場のことだと思い込む。

しかし、事実はそれほど単純ではなかった。上記のような最先端現場に共通するのは自動運転、水素といった先端技術を扱っていることだけではなかった。最先端現場でわたしが見たのは「すごく楽しそうに苦労している姿」あるいは「頭をかきむしるような苦労の体験を楽しそうに話す人たち」がいることだったのである。