陰謀論やフェイクニュースを見分けるには、どうすればいいのか。経済コラムニストの高井宏章さんは「適切な距離感で雑多な情報を摂取しておいた方がいい。それには新聞を読むことが効果的だ」という――。(第3回)
※本稿は、高井宏章『新聞のススメ 1日15分でつくる教養の土台』(星海社新書)の一部を再編集したものです。
紙の新聞とSNSの違い
高井:元日本経済新聞編集委員。日経退職後、YouTubeチャンネル「高井宏章のおカネの教室」を開設。Twitter、noteでも幅広く情報を発信している。
新倉:東京大学法学部卒業後、現在は日本プロ麻雀協会に所属。
布施川:東京大学文学部在学中。学業の傍ら東大生ライターとしても活動中。
新倉:東京大学法学部卒業後、現在は日本プロ麻雀協会に所属。
布施川:東京大学文学部在学中。学業の傍ら東大生ライターとしても活動中。
【新倉】新聞を読み始めてから「いいな」と感じたことがあって。SNSだと「いま炎上しているニュース」ばかりが目に飛び込んでくるんですよね。匿名アカウントが酷いことを言って荒れているとか。そういうのばかりに時間や感情なんかのリソースを割くのは、もったいない。でも、そんな有益とは言えないことで変な快感を得て、癖になっている人もたくさんいるでしょう。
【高井】山ほど、いるだろうね。
【新倉】そういう情報に接すると、脳内麻薬が出るのかな。中毒だと感じます。新聞から情報を得る方がずっと健全で快適でした。少なくとも、ネットで毎日起きている、何の役にも立たない話で不愉快になるよりはずっといい。新聞も、意外と面白いニュースが多いですからね。「うなぎ稚魚3割減」とか。
【高井】出た、うなぎ(笑)
【布施川】ありましたね、うなぎ!(笑)
【新倉】うなぎの話は何度でも盛り上がるなー(笑) よくわからない炎上ネタなんて世界から見たら些末な問題ですし、こういう情報の方が面白いですよね。