「商談相手4:自身6」という比率
ですが、営業レベル2の「潜在的なニーズに自覚的でない顧客との折衝」に対する場合では、商談の前半はヒアリングパートとなりますので、他社事例を添えつつ質問する時間以外は、多くの時間で顧客が話している状態が続くのが理想的です。
営業レベル2の商談前半でやっと顧客がニーズに自覚的になった直後に、営業が怒涛の商品説明を開始すると、前半からのギャップが大きすぎて、苦痛に感じるケースもあります。
もちろん、ニーズが明確になっていればいるほど、営業が一方的に話してよい状況となりますが、営業レベル2が必要なケースでは慎重に進めるべきだと考えます。
ヒアリングした段階での仮説ベースの真因をアウトプットし、その真因を認めてもらうという段階を踏み、その後も顧客に目標・現状・課題や真因について反芻していただいたり、それぞれをより具体的にする発言をしてもらいながら、商談を進める必要があるのです。
したがって弊社では、顧客に4割ぐらいは話してもらおうと決めているのですが、これも貴社で検証しながら割合を決めてもらいたいと思っています。商品によっては商談中、営業が10割話してもよいということもあり得るかもしれません。
スキル詳細で「簡潔に」とあるのは、商談相手がしゃべれない時間を短くしたいからです。
営業レベル2では、解決方法を提示しながらも、商談相手からのヒアリングを継続していきます。
評価基準は、「商品提案パートに入っても、話す時間のシェアとして商談相手4:自身6以上に商談相手が話す状態を実現できているかどうか」としています。この「4:6」という比率は繰り返しになりますが、貴社で検証しながら決めていってください。
ロープレを繰り返してトークスキルを高める
トレーニング方法は、「自身のロープレを録音し、文字起こしし、提案中に意味のあるヒアリングを挿入できる箇所を特定する。質問をすでにしている箇所は特定質問を拡大質問に変更し、文脈を変えずに商談相手の発言量を増やせないか考える。考えた内容をロープレで録音し確認する」となります。
この内容に基づいてロープレを繰り返すことが肝心です。
ロープレを録音し、文字起こししたものを見ながら、商談相手の発言量を増やすために何ができるかを考えることが重要になります。