そもそも車がないと投票所まで行けない

そんな要介護3、そして2の両親に「衆院選、投票所にはどうやって行くつもりか?」と私から声をかけたのは、石破茂首相が前代未聞の解散総選挙に打って出ると表明した数日後だったと記憶している。彼らの住む地域の投票所は、とてもこの2人が独力で移動できる距離にはないからである。

話を進める前に、母が今夏の入院前まで車で買い物に行っていたとの事実に驚かれた方もいるだろう。「お前は医者なのに、90歳超の高齢者に運転させていたのか」と批判されるかもしれない。

昨今、ニュースで高齢ドライバーの事故が大きく取り上げられることはもちろん私も承知している。母の運転する車に同乗してもなんらその技能に問題は感じなかったが、そうした世の中の雰囲気に流され、私も何度となく母にそろそろ運転は止めてはどうかと意見してきた。ときには口論にもなった。