勉強会に参加したことがない人も、行ってはみたが続かなかったという人も必読! 年間300回以上勉強会に参加したことがある達人や、多くのデキる経営人材と接しているヘッドハンターが、スキル磨きから人脈づくりまで徹底指南。

本当に有意義な勉強会とは何なのだろうか。佐々木常夫さんも含めた4人の識者の意見から浮かび上がってくるのは「自分から仕掛ける勉強会」だ。

美崎栄一郎さん主催の勉強会の卒業生でもある大田正文さんは、主催者になるメリットを次のように語る。

「参加者全員とご縁が持てるのは主催者だけです。人脈を効率よく広げるには主催するのが一番いい。また、小さなビジネスプロジェクトをやっているのと同じなので、運営を通して様々なスキルが身につきますよ」

プロノバ社長 
岡島悦子さん

勉強会運営のコツは、参加人数を目標にしないことだという。仲間うちで小さく始めて、無理せず広げていく。目標は何よりも「継続」。本当に好きなテーマを選んで、参加者が自分ひとりでも続けるぐらいの気概がほしい。

「勉強会は長く続けないと意味がありません。継続が信用やチャンスを運んでくるのですから」

岡島悦子さんは、「立ち上げた勉強会をつぶしてしまったり、幽霊会員になった勉強会もある」という失敗経験も踏まえて、最初の「設計」が重要だと振り返る。つまり、目的とルールだ。

「まずは目的。仲間をつくりたいのか、知識を深めたいのか。自由に発言するブレーンストーミング型なのか、勉強の成果を本にまとめるようなアウトプット型にしたいのか。事前に決めておくべき」

そのうえで、営業活動はしないなどの基本マナーから、「議論する参考文献をしっかり読んでいなければ参加しない」などのルールを設けて緊張感を維持する。