「フロー」の状態に入るための7つのポイント

チクセントミハイ博士は、創造性が豊かな芸術家や音楽家、科学者、スポーツ選手たちに、いつどんなときに幸福感を得られるかを質問しました。その結果、創造的な活動や高い技術力を必要とされる仕事に没頭しているとき、時間が過ぎるのを忘れて活動を続けられ、それでいて疲労感もなく、高い満足感を得られていることを見出します。そして、自意識が薄れ、時間間隔も正確ではなくなってしまうような、非常に深く集中した状態のことを「フロー」と名付けたのです。さらに、チクセントミハイ博士は分析の結果、フローの状態に入る条件として、以下の7つのポイントがあることを指摘しました。

「フロー」な状態に入る7つの条件

この中で①②③と⑦については、日常のタスクマネジメントと関連し、時間の有効活用につながってきますが、今後の連載で脳科学の知見を交えながら見ていくことにします。残りの④~⑥について考えてみると、④と⑥はまさに「没頭」している状態であり、そうなるためには⑤の「注意の散漫を避ける」ことが大前提になってきます。先ほど示した研究結果にあるように、邪魔が11分に1回の割合で入ってきて、注意が散漫になるような状況を改善することが、とても重要になってくるわけです。