考えるときは思いつきでも、あやふやでもいい
そのとき、いつまでも立ち往生していないで、別のルートに切り替えられるかどうかが重要なのです。つまり、常に一本道ではなく、「そこから逃げる」ことを意識しておく必要があるのです。
たとえば次のような感じです。
「A社で採用されなかったら、B社で働くのもアリかもしれない」
「子供がほしくて不妊治療を続けているけれど、夫婦二人ですごす人生だって楽しいかもしれない」
もちろん、第一志望の会社に受かることや、念願の子供を授かるように頑張るのが悪いと言っているわけではありません。目標や理想、信念を持って努力するのは素晴らしいことです。
でも、残念ながらどんなに頑張ってもそれがかなわない可能性はあります。
そんなときのために「別の人生もある」と別ルートを考えておくことは大切です。代替案を用意しておくということです。
人生で行き詰ったときに、別ルートや代替案という逃げ道があるかどうかで、立ち直り方やその後の生き方が大きく変わってくるのです。
なかには、「そんな逃げるようなことはしたくない」と思う人もいるかもしれません。
そんな方には何度でも申し上げますが、「逃げる」というのは卑怯なことでもズルいことでもなく、生きるために必要な知恵なのです。
また、生真面目な人は、別ルートや代替案を真剣に考えてしまいがちです。それだと、“本線”の結論が出ないうちに、気持ちが別ルートや代替案に流れてしまいがちです。ですから、これらのことを考えるのは思いつきでもあやふやでもいいのです。しっかり頭に入れておくというよりも、あくまでも頭の片隅に置いておく程度でかまいません。