手を伸ばしても当たらない距離を保つべき

④右手を下にして、体の前で手を組む

話を聞くときは、お腹の前で右手を下にして手を組みます。右手を下にすることで、相手から見て自らの心臓に近い左側の手を抑えていることになるので「すぐに手が出せない」つまり、敵意がないということを表現できます。

【さらにワンポイント】

手を組むことには、自分を落ち着かせる効果もあります。誰だって怒鳴られるのは怖いです。ぎゅっと手を組むことで、万が一震えてしまっても、相手に知られずに体の震えを抑えられ、自分自身も落ち着くことができます。

⑤お客様からは75~120センチの距離をとる

人は自分の縄張りに他者が入ってくると、不快になります。「パーソナルスペースを侵害される」と言うとお分かりいただけるでしょうか。ただし、あまりに距離をとられると、避けられていると感じ、やはり不快です。

津田卓也『カスハラ、悪意クレームなど ハードクレームから従業員・組織を守る本』(あさ出版)
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クレーム対応時は、相手が不意に手を伸ばしても当たるか、当たらないかの距離を保つことです。興奮状態の相手は、何をしでかすか分かりません。自分や仲間の安全のために、そしてお客様を加害者にさせないためにも、一定の距離を空けて立ちましょう。

【さらにワンポイント】

自分から見て、お客様の正面ではなく、少し左側(お客様から見たら右側)に立つのがお勧めです。心臓は左にあります。人は自分と親しい関係ではない人に、心臓の近くに立たれると、無意識に不快感を持つので、こちらが損をしてしまいます。

クレーム対応時はどんなベテランでも、焦ってしまいます。慌てたとしても、姿勢や態度の「型」が身についていれば、落ち着いた気持ちで、クレーム対応に入れるはずです。

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