短期投資で失敗した場合はリカバリーが利かない

自分の実力以上の投資をすると、射幸心しゃこうしんを刺激し、欲に身を任せることになる。投資は欲に左右されると失敗すること多い。冷静に機械的に投資をするのが成功の秘訣ひけつである。

また、これらのすべてが、短期投資による利益を目指したものだ。短期投資で成功すればよいが、失敗した場合はリカバリーが利かない。複雑な仕組みの商品は手間がかかるので、保有すればするだけ、費用がかさむ傾向にある。金融機関に手数料だけ払って、投資家自身は損をすることなりやすい。

100ドル札を数えている手元
写真=iStock.com/miljko
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投資における方法論とは?

それでは、投資における方法論とは何だろうか? 今まで説明してきたことの逆をやれば良い。

投資の対象とすべきもの
1.自分がその仕組みをきちんと理解した商品
2.手数料、税金、借入金の金利など自分以外の取り分が大きくないもの
3.冷静に半ば機械的に投資できるもの

投資の対象としてはいけないもの
投機心を煽るもの、レバレッジを使って自分の資金力以上の投資をするもの

具体的にいうと投資すべき対象は次のようになる。

1.インデックス・ファンド
銘柄のリスクの分散が可能
手数料が安い
ひとつひとつの企業の業績ではなく、一国の経済全体の動向を理解して投資をすればよい。

2.積立投資
機械的に投資ができて、欲が絡みにくい。
買いにおける時間のリスクの分散ができる。

3.NISA、iDeCoを使う
運用益に税金がかからない。

4.長期投資
売り買いにおける時間のリスクの分散ができる。心理的に余裕が持て、冷静な判断が可能。

これらの条件を満たす投資方法は、「NISAを使ってインデックス・ファンドに長期積立投資を行う」ということになる。

【図表4】リスクの小さい理想的な投資
筆者作成