悲壮感に満ちた強い責任感

その後も石井さんは一貫して、ソ連同様、官僚が支配する日本社会を、国民の手に取り戻したいと考えていました。その信念と民衆への愛は、死ぬまで変わらなかったと思います。

泉房穂『わが恩師 石井紘基が見破った官僚国家 日本の闇』(集英社新書)
泉房穂『わが恩師 石井紘基が見破った官僚国家 日本の闇』(集英社新書)

「弱い者を助け、民衆の側に立つ」「民衆と一緒に政治を変えていく」

私が石井さんに感動したのはそこで、私は会ったことはないのですが、おそらく彼の師である江田三郎も同じものを持っていたと思っています。

そして会った当時から石井さんには、すべてをひとりで抱えこむような、一種の悲壮感に満ちた強い責任感が感じられました。「ああ、この人は本物だろうな」という本能的な感覚です。一緒に活動してきた一年間、毎日行動をともにする中で、私は政治家・石井紘基の薫陶を受けていたように思います。

【関連記事】
「石破茂首相」と組む公明党に"異変"…新代表を「"婦人部"のアイドル→東大卒官僚」に変えた創価学会の裏事情
JA農協&農水省がいる限り「お米の値段」はどんどん上がる…スーパーにお米が戻っても手放しで喜べないワケ
3位安倍晋三、2位小泉純一郎、1位は…人の心をガッチリつかんだ「歴代首相の演説力ランキング」ベスト3
なぜ田中角栄は「人の心をつかむ天才」になれたのか…石破茂の結婚披露宴で角栄が語った"スピーチの中身"
だから中国は尖閣諸島に手を出せない…海上保安庁が「領海警備」「海難救助」以外にやっている知られざる仕事