午前中は集中して仕事をこなす時間

このドイツ流のワークスペースは、日本の職場にも応用できる要素がたくさんあります。

空間に限りがあるとしても、個人スペースの確保や、観葉植物の配置は、働く人々の心理的な満足感を高め、ストレスを軽減します。

自席に着くと、朝の「カフェ」タイムとは打って変わって笑い声は止み、従業員たちは一斉に集中タイムに入ります。

その場にいる全員がいわゆる「ゾーン」に入っており、静けさが広がります。

「午前中は、集中して各自の仕事をこなす時間だから、社内ミーティングは設定していないんだ」と、ドイツ人の同僚ジーモンが話してくれました。

時間帯で業務を分散している

「午後に設定されているミーティングでは、朝の集中タイムで得たアイデアや成果を基に、課題に対する議論をするんだ。これが、効率的な仕事の流れを生むんだよ」とも。

電話が鳴り、雑談やミーティングが断続的に行われているオフィスでは、集中力の維持は困難です。

ドイツ人は、脳のリソースの限界を認識し、時間帯によって効果的に業務を分散しているのです。

脳のリソースの限界を認識している
写真=iStock.com/CoreDesignKEY
脳のリソースの限界を認識している(※写真はイメージです)