この姿は本当に世界3位の経済大国なのか

ただ、緑の党の経済相だけは現実の深刻さとは無縁で、本当に厳冬となれば、高騰したエネルギーを支払えず、凍える人が出現するかもしれないというのに、いまだに風車の建設に躍起になっている。しかも、電気代の高騰は補助金で中和すれば良いと思っているらしいから、始末に負えない。去年の歳入は史上最高だったというが、国庫は、政府の不毛なエネルギー政策や、間違った移民政策ですでに空っぽなのだ。

このままでは、ドイツはどんどん脱産業化していく。ただ、能天気なドイツ政府にはそれが見えていない。ドイツの衰退をつぶさに見て、これがヨーロッパの没落を誘引するのではないかと不安を抱いているのは、皮肉にも、これまでドイツが上から目線で見下ろしていた周りの国々なのである。

【関連記事】
【関連記事】ハイテク産業国から「電気も水も乏しい国」へ転落…米インテルを1.5兆円かけて誘致したドイツの苦しい台所事情
だからTSMCも日本にどんどん投資している…日本の半導体業界悲願の「シェア世界一奪還」を可能にする超技術
豊田章男氏の「EVへの懸念」が現実のものに…世界中で「EVシフト」を見直す大手メーカーが相次いでいる理由
「2分遅れで謝罪する日本の新幹線」はすごすぎる…世界第3位の経済大国ドイツで列車の遅延が常態化したワケ
申請を忘れると年金200万円の損…荻原博子「もらえるものはとことんもらう」ための賢者の知恵