日立製作所や三菱電機の12年度の賞与額よりも低い。もともとソニーの月給は業界の同世代に比べて5万~10万円ほど高く、年収水準が1位から転落することはないが、大幅に下がることは間違いない。
シャープの年収低下も確実だ。世界同時不況の影響で09年は677万円にまで落ち込んだが、11年はなんとか700万円台をキープ。しかし、管理職と組合員の賞与と給与を削減する追加リストラを決定。組合員は賞与を半減し、給与のカット幅を7%に拡大。管理職も賞与を半減し、給与のカット幅を10%に拡大する。連結子会社を含む国内従業員2万7500人が対象だ。
他社の業績が大幅に落ち込む中で最終黒字となった日立製作所と三菱電機。11年はそれぞれ43万円、31万円プラスで年収がアップした。当然、12年も上がると思うかもしれないが、12年の組合員の平均賞与額は前年を割り込んだ。日立製作所は前年比6000円マイナスの158万円。三菱電機は2万5000円マイナスの159万円だった。
電機業界の売上高は総じて減少の一途を辿っており、経営の効率化で利益を捻出しても、もはや年収が上がり続ける時代ではないことを示している。
※すべて雑誌掲載当時
(ライヴ・アート=図版作成)