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図21・22・23

ある程度英語のレベルが上がってくると、文法や発音を決まった書籍で学ぶという学習法からシフトする必要があると山崎将志氏は言う。「たとえば、英語の新聞や雑誌を読んだり、英語のニュースやドラマを見たりする。こうなると、『英語を学んでいる』のか『英語で情報収集をしている・楽しんでいる』のか、わからなくなってきますね」。

安河内氏も、リスニングやリーディングは、特に英語のレベルが上がるほど「多読、多聴の比重を高めるべき」と説いている。このため、上級者ほど必要な教材の冊数は増えていく。

日本は「英語教材天国」(安河内氏)と言われるほど、教材の種類が多い。どれがいいのかわからず迷うほどだ。

山崎氏は、「日本は、『もっとも英語ができなくて、もっとも英語教材市場が大きい』と言われています。正しい勉強法を知る人が少ないから、教材ばかりが増えているのではないか」と言う。

「文部科学省が2009年度に行った調査によると、中学校の英語教師約2万8000人のうち、英検やTOEICを受けたことがある人は6割弱。そのうちTOEIC730またはそれに相当するレベルに達した人は、約6700人と全体の約24%にすぎません。つまり、中学校の英語の先生でさえ、英語学習の成功体験を持たない。正しい勉強法を知らないのに、英語を教えている状況なのは大問題でしょう」(山崎氏)