武見厚労大臣の記者会見に感じた「微妙な変化」
ちなみに、「変化」を感じるのはNHKの報道姿勢だけではありません。政府の姿勢やメッセージにも微妙な変化を感じています。
武見厚労大臣はかつて「ワクチンの健康被害について特段の懸念は認められない」と繰り返し発言していました。
ですが、最近の記者会見での発言は、そうした姿勢が少しずつ軟化していると思わせるものでした。
8月27日の記者会見において、「コロナワクチンの被害が薬害にあたるか」と質問した記者に、武見厚労大臣は一度は「薬害」という言葉を使って答えました。
ただ、後日厚生労働省のHPに掲載された文字起こしからは「薬害」の文言が削除されていました。
その後8月30日の記者会見において、「薬害」の文言が削除されたことについて問われた武見大臣は「新型コロナワクチンによる健康被害が薬害に該当するかについてのお答えは、まだこの時点では差し控えておきたいと思います」と回答しています。
もちろん薬害を認めたわけではありませんが、一方で薬害ではないと断言することも避けているわけです。この言い回しにわずかながら姿勢の変化を感じるのは私だけでしょうか。
10月から接種が再開される
10月からは主に高齢者を対象にコロナワクチンの定期接種が再開されますが、今回から「レプリコン(自己増殖)型」という新しいワクチンの導入が決まっています。
レプリコン型ワクチンについての詳細は省きますが、先に触れたように、新薬には必ずリスクがあり、この新型ワクチンも例外ではありません。
しかしながら、リスクについて相変わらず十分な説明がなされていないのが現状ではないでしょうか。
「事実上の接種強制」になってはならない
新しいワクチンに一定のリスクがあることは当然です。
最大の問題は、そのリスクを説明しないことです。
「ワクチンの接種は任意」としながら、危険性については報じず、批判には「反ワク」「陰謀論者」とレッテルを貼る、という対応が続くなら、医学知識を持たない庶民は判断基準がわからず、事実上接種を強制されることになってしまいます。
約800人もの被害者を出した責任はメディアにもあります。
過去の薬害問題から学び、同じ過ちを繰り返さないためにも、ワクチン報道のあり方をもう一度真剣に考えるべき時が来ていると思います。
リスクは過小評価、メリットだけ過大評価する報道はやめ、国民が意思決定するために必要な情報を包み隠さず明らかにすることを強く望みます。