勉強するのに「立派な子供部屋」は必要ない

四十万氏は、子どもはものごとを受動的に教えられるときよりも能動的に創造するときに学習効果が最大に高まると指摘しています。

そこで、頭のよい子が育つ家のためにはつぎの3Xが重要だそうです。

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そのため、頭のよい子が育つ家では子どもは勉強部屋に引きこもることなくあるときには家のベランダや庭にまで自分の居場所を作り、そこで勉強したり家中で本を読んだりしていたのです。

「扉を開けっ放しにしても大丈夫な家」にする

家全体で家族の気配が感じられる開放的な空間・間取りというのは、日本の一般的な住宅では、各室ごとに冷暖房するため、冷暖房光熱費を考えるとなかなか難しいかもしれません。

四十万 靖、渡辺 朗子『頭のよい子が育つ家』(日経BP)
四十万 靖、渡辺 朗子『頭のよい子が育つ家』(日経BP)

冷暖房をしている季節に、子どもが扉を開けっぱなしにしていると親に怒られる家も少なくないのではないかと思います。その点、高気密・高断熱住宅ならば、パブリックスペースやセミパブリックスペースを豊かにしたり、各室の扉を開けっぱなしにしたりしていても、冷暖房光熱費は変わりませんから、ストレスなく、開放的な空間で過ごすことができます。

このことが、意外なことに、子どもが母親の気配を感じて、安心して勉強に取り組むことにつながるようです。

子育て世代で、これから家の新築やフルリノベーションをお考えの方は、ぜひ、子どもの健康や家族の気配を感じながら勉強できる環境を考慮して、高性能な住まいにすることをお勧めしたいと思います。

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