「個別株は怖い」を払しょくする5つの分散手段

それでもなお、「個別株は怖い」と感じる方もいらっしゃることでしょう。では、その怖さの原因を自分なりに分析された方はいらっしゃるでしょうか?

これは覚えておいてほしいのですが、個別株の怖さの原因は、ずばり「保有する個別株の暴落による資産減少」にあります。

であれば、それを抑え込めばいいのです。

その方法が、①国・地域分散(以下、国分散)、②アセット分散(資産分散)、③セクター分散(業種分散)&銘柄分散、④時間分散なのです。さらに、私独特の⑤意識分散も加えます。

投資手段① 国・地域分散

投資先の国や地域を分散する効果からご紹介しましょう。米国株が不調で日本株が好調なことがあります。その逆もあります。国分散によって、運用(投資)資産全体の値動きをマイルドにする効果が期待できます。

投資手段② アセット分散

アセット分散とは、資産を投資ばかりにあてず定期預金や日本国債など安全な資産も持つことで、株式相場が暴落したときに安心感があります。

投資も同様で、個別株だけではなく、投資信託をメインに持ち、個別株をトッピングするのでもOK。経験とともに個別株の比率を上げれば良いと思います。また、一部、リート(不動産投資信託)を持つことも選択肢になるでしょう。

投資手段③ セクター分散&銘柄分散

セクター(業種)分散&銘柄分散もすることで、1つの業種、1つの銘柄に依存しない体制が作れます。同じセクターばかりに投資すると、株価が似たような動きをすることがあり、損失が大きくなる危険性があります。1銘柄~数銘柄だけに集中投資するのが危険なことは言わずもがなです。

投資手段④ 時間分散

一気に大金で買い付けると損失リスクがあがりますので(逆に大儲けのチャンスもあるにはありますが、投資では失敗する確率を減らすことが大事です)、時間分散して買い付けます。

投資手段⑤ 意識分散

最後に、桶井 道オリジナルの「意識分散」について説明すると、マーケット(株式市場)全体の暴落時はポートフォリオを見なくてもいい。株価も見なくていい。ガッカリするとわかっているのに見る必要などありません。投資はメンタルが大事です。マーケット全体の暴落時はきっと個別株も連れ安していますので、ノールックでいきましょう。

こうして、様々な分散を組み合わせることで危険性を減らします。これら5つを実践することで、あなたの「個別株は怖い」という固定観念を覆します。

分散投資のイメージ
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