常にパフォーマンスの高い人は何をしているか。ハイパフォーマンスコーチのブレンドン・バーチャードさんは「人生の成功者に仲間入りしたいなら、明らかに、真剣に運動に取り組むべきだ。運動は、身体・精神・感情すべての面のエネルギーを向上させる。うつにも薬と同じくらい効果があり、セロトニンの分泌も促しよく眠れるようになるほか、鎮痛作用や不安を軽減する作用も持つ」という――。
※本稿は、ブレンドン・バーチャード『世界3万人のハイパフォーマー分析でわかった 成功し続ける人の6つの習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
多くの人が陥る「健康管理を怠る」という落とし穴
本稿を書き始める前、私はコンピューターの前から立ち上がってキッチンへ行き、水を一杯飲んで、地下室へ降り、フィットネスバイクで3分間スプリントをし、ストレッチとして、ヴィンヤサ・フロー・ヨガを2分。
そして仕事部屋に戻って座り、目を閉じて、「緊張解除と意図設定」をやった。セミナーの控え室でも、仕事に臨む前に、身体を活性化し、心を整えるという、同様のルーティンを実践している。
こうした自己規律もやはり、常に運動や呼吸法でエネルギー向上を図っているハイパフォーマーたちから学んだものだ。彼らは、一般的な人より健康的なものを食べ、多く運動していたので、私も真似し始めたのだ。
だがずっとそうだったわけではない。20代後半のときは、かなり不健康な生活だった。コンサルタントとして、毎日12~16時間働いていた。仕事の大半は、コンピューターの前に座ってプレゼンやカリキュラムを作成する作業。
座りっぱなしだったので、古い傷が腰痛を引き起こした。その腰痛のせいで、運動もままならなくなった。するとまもなく、多くの人が陥る、健康管理を怠るという落とし穴にはまった。きちんとした睡眠をとらず、不健康な食事をし、運動もめったにしなかった。
それが、職場でのパフォーマンスにも生活全般にも影響していることはわかっていた。だが、悪循環を断ち切るのは難しかった。それは、健康になるなんて至難の業だというでたらめを自分に言い聞かせていたからだ。