そもそも政府が信用されていない
最後に「そもそも政府が信用されていない」という問題もあります。
マイナ保険証に限らずマイナンバー制度全般に言えることですが、個人番号に銀行口座や保険証番号など諸々の個人情報を紐づけることは、国家による国民生活の統一管理にも繋がります。
病院受診や買い物など生活の至る所にマイナンバーカードが必要になれば、やろうと思えば政府は国民の諸々の権利を制限できるわけです。それに不安を感じる人がいるのは自然なことではないでしょうか。
もちろん、手続きが簡略化されたり、生活が便利になったりするのは良いことです。
それに、デンマークやスウェーデンなど北欧の国々のように、国政選挙の投票率が高く政権交代も頻繁で政治家と国民の距離が近い国家、つまり政治への信頼度が高い国家なら、国家による情報管理も問題ないかもしれません。
「都合のいい情報しか出さない政府」では信用されない
しかし、記事冒頭のポスターのように、「都合のいい情報」しか出さない政府に対して、情報の統一管理を許すのは危険だと感じる人が出てくるのは当然です。
「政府がそんなことをするわけがない」という意見もあると思います。
ただ、実際にカナダではトルドー政権がコロナワクチン接種義務への抗議デモに参加した人の銀行口座を凍結し、大きな騒ぎになりました。
こうした強硬手段をとられると、自由な議論などできません。全体主義・ファシズム化に向かう、国家による言論統制と言っていいでしょう。
私達はいまそうした大変な時期を迎えており、いろいろな意味で政府の行動をしっかり見定めていく必要があると思います。
決して他人任せにせず、ましてや国任せになどせず、国民全員でしっかりと考えていきたい問題です。